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1昨年,テレビ放映されたときに断続的に見ていたが,そうすると全然意味が分からなかった。でも授業で地動説の話をする(この3学期から天文分野なので)ときに見せても良いなと思って,昨年の再放送を全部録画してあったのを,ここ2日半で一気見してみた。確かに,はまる内容だ。1章~3章と終章に分かれていて,およそ10年ごとの話で登場人物が入れ替わるが,ストーリーはつながっているので,多分1週間毎に見ていても,はじめの頃のことを忘れてしまうと,ハテ?となってしまう。物忘れの早い年寄りには一気に続けて見ないと頭に入ってこない。作者の魚豊(うおと)という人は大学で哲学を専攻していたそうで,セリフがやたらに理屈っぽい。神とは,人とは,この世と天国,地獄,人生の意味,聖書の解釈,自由,自然,歴史,運命,などなど。それぞれの人物が,これらについて,だからどうのこうの言う重みのある長セリフが多い。無論天動説が地動説に取って代わる歴史的な転換期のキリスト教と異端を題材に描いているからそうなるのだが,火炙りや拷問,血生臭い場面も満載で,けっして小さな子供が見るアニメではない。天文学史的には,コペルニクスが出てくる前の話なので,フィクションと言えばそれでおしまいだが,歴史小説のウソは真実に限りなく近いということが示されている作品と言っても良い。授業では,火星が天球上を逆行する話や,金星の満ち欠けに使えるのだが,オクジーという目の良い青年が望遠鏡なしでそれが見えるというところとか,これを中学生にどう見てもらうか,これから思案することになる。